全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会
令和4年10月23日、岸田総理は、都内で全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会に出席しました。
総理は、挨拶で次のように述べました。
「国民大集会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げさせていただきます。
2002年以来、一人の拉致被害者の方の御帰国も実現していないこと、これは痛恨の極みであります。最重要課題である拉致問題は、重大な人権侵害であり、ひとときもゆるがせにすることはできません。再会を果たすことなく旅立たれた御家族の思いを想像するだけで、胸を締め付けられる思いがいたします。
北朝鮮については、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指しますが、とりわけ、拉致被害者御家族も御高齢となる中で、拉致問題は時間的制約のある人権問題です。全ての拉致被害者の方の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で果断に取り組んでまいります。
日朝間の実りある関係を樹立することは、日朝双方の利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与いたします。そのためには、私自身が、我が国自身が主体的に動き、トップ同士の関係を構築していくことが極めて重要であると考えております。私自身、条件を付けずにいつでも金正恩委員長と直接向き合う決意であると申し上げているゆえんでありますし、全力で行動してまいります。
先日、拉致問題に強い思いを持ち続けてこられた安倍元総理の国葬儀を挙行させていただきました。多くの皆様方にも御参列いただきました。心から感謝を申し上げます。安倍元総理を厳かにお送りすることができたと思っております。その国葬儀の際の弔辞の中でも私の今申し上げた拉致問題に対する思いを改めて申し述べさせていただきました。
本日、この集会を通じて、日本国民の一致団結した強い思いが示されることは、拉致問題の解決に向けた力強い後押しとなります。その声こそが、国際社会を動かし、北朝鮮を動かすことに繋がっていくと信じております。
こうした多くの皆様方の力強い後押しに心から感謝を申し上げ、皆様と心を一つに、総理大臣として自らが先頭に立ち、政府を挙げて、全力で取り組んでまいります。このことを本日の国民大集会に当たって、今一度お誓い申し上げ、私の御挨拶とさせていただきます。」