教育未来創造会議
令和4年9月29日、岸田総理は、総理大臣官邸で第4回教育未来創造会議を開催しました。
会議では、第一次提言の着実な実行に向けたフォローアップ及びコロナ後のグローバル社会を見据えた人への投資について議論が行われました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「始めに、有識者の皆様におかれましては、大変お忙しい中、御出席いただきましたことに御礼を申し上げます。本日から、新たなテーマで御議論いただきます。
新しい資本主義を実現するためには、人への投資を一層進めることが重要であり、世界最先端の分野で活躍する高度専門人材や多様な価値観を持った人材を育成・確保するとともに、多様性と包摂性のある持続可能な社会を構築することにより、我が国の更なる成長を促していきます。
そのため、コロナ後のグローバル社会を見据えた人への投資の具体化に向けて、次の3つの課題について、実効性のある施策を取りまとめていきます。
第1に、現行の『留学生30万人計画』を、ポストコロナを見据えて戦略的に発展させ、外国人留学生の受入れとともに、日本人学生等の海外派遣を加えた『新たな留学生受入れ・派遣計画』を策定すること。
第2に、国内大学の国際化や、外国人材の魅力的な生活環境の構築に向けた子供の教育環境整備等の教育の国際化を促進すること。
第3に、外国人留学生等の高度専門人材としての定着率向上や海外に留学した日本人学生の円滑な就職など、卒業後の留学生等の活躍に向け、産業界を巻き込んで環境整備を行うこと。
第3の課題に関連し、世界各国で人材獲得競争が進む中、留学生に限らず、高度人材の受入れについて、世界に伍(ご)する水準の新たな制度の創設を含め、改革を進めていく必要があります。本会議と、新しい資本主義実現会議及び外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議が連携して、年度内に、具体化してください。
これらについて、本会議において御議論いただき、G7サミットを見据え、来春に、第二次提言として取りまとめた上で、速やかに実行に移していきたいと考えております。
また、本年5月に取りまとめた第一次提言で示された大学等の機能強化、学びの支援の充実、学び直しを促進するための環境整備
について、着実に具体化し実行に移すよう、フォローアップをお願いいたします。
特に、文理の枠を超えて行う成長分野への大学の学部再編は待ったなしの課題であり、明日指示する経済対策における人への投資の重要な政策です。
経済対策において、再編の経営判断を行おうとする大学に対して、初期投資や開設年度からの継続的な運営への支援を強力に行うため、制度を整備してください。
構成員の皆様におかれては、これらの点について精力的な議論をお願いするとともに、永岡大臣を中心として、関係閣僚が連携し、政府全体としての施策の実行に取り組んでいただくよう、よろしくお願い申し上げます。」