経済財政諮問会議
令和4年9月14日、岸田総理は、総理大臣官邸で令和4年第11回経済財政諮問会議を開催しました。
会議では、経済財政諮問会議における年後半の重点課題及びマクロ経済運営について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「新内閣最初の経済財政諮問会議を開催いたしました。『政策断行内閣』における経済財政運営の最優先課題は、日本経済を安定的・持続的に成長させ、成長と分配の好循環を実現することです。このため、まずは、先般、物価・賃金・生活総合対策本部で決定した物価高騰対策を早急に実行に移します。
その上で、世界経済の減速リスクを十分視野に入れつつ、重点分野への投資を官民連携で推進し、新しい資本主義を大きく前に進めるための、総合経済対策を来月中に取りまとめます。経済財政諮問会議では、本対策がこうした課題に最大限の効果を発揮するための知恵と工夫について議論いただきたいと思います。
今後のマクロ経済運営に当たっては、本日の議論にもあったように、輸入価格の上昇により、海外への所得流出が続く状況を抑制していく必要があります。ゼロエミッション電源の活用や省エネの促進に加え、足元の円安メリットをいかした国内企業への回帰と供給力の強化、農林水産品の輸出拡大、インバウンドの回復など、我が国の稼ぐ力を強化する取組が重要です。
同時に、物価上昇に負けない持続的な賃上げが重要です。賃上げ促進へのインセンティブ強化や中小企業の価格転嫁を促すとともに、人への投資を通じて、成長分野への労働移動やリスキリングを促すことで、所得を引き上げていきます。
また、成長と分配の好循環の実現には、官民連携の投資と中間層の拡大がカギです。そうした好循環を持続的に拡大し、成長と財政規律を両立させることも重要です。経済財政諮問会議には、今後の議論において、官民連携による成長力強化に向けた一体的な取組と重点課題の明示、多年度にわたる経済財政フレームに基づくメリハリのついた経済財政一体改革の実行に当たっての論点整理をお願いしたいと思います。」