食料安定供給・農林水産業基盤強化本部
令和4年9月9日、岸田総理は、総理大臣官邸で食料安定供給・農林水産業基盤強化本部を開催しました。
会議では、新しい資本主義の下での農林水産政策の新たな展開について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日、食料安定供給・農林水産業基盤強化本部の第1回会合を開催し、野村農林水産大臣から、農林水産業を取り巻く情勢の変化に伴い、食料安定供給上のリスクが顕在化しているとの報告を受けました。
私自身、先週の新潟での車座で、生産者の方々から、直接、農林水産業をめぐる課題を伺う機会があり、食料の安定供給を図るためにも、農林水産業の基盤を強化しなければならないと強く感じてきました。
岸田内閣においては、新しい資本主義の下、スマート農林水産業、農林水産物・食品の輸出促進、そして農林水産業のグリーン化、食料安全保障の強化、これらを農林水産政策の4本柱として、社会課題を成長のエンジンに転換し、社会課題を解決しつつ、食料安全保障の強化と農林水産業の持続可能な成長を推進していくという方針の下、農林水産政策を大きく転換していきます。
このため、全ての農政の根幹である食料・農業・農村基本法について、制定後約20年間で初めての法改正を見据え、関係閣僚連携の下、総合的な検証を行い、見直しを進めてください。
また、喫緊の課題である食料品の物価高騰に緊急に対応していくため、本日示された今後の検討課題のうち、次の課題について、農林水産大臣を中心に、来年に結果を出せるよう、緊急パッケージを策定してください。
一つ目が、下水道事業を所管する国土交通省等と連携して、下水汚泥・堆肥等の未利用資源の利用拡大により、グリーン化を推進しつつ、肥料の国産化・安定供給を図ること。
二つ目として、小麦・大豆・飼料作物について、作付け転換支援により、国産化を強力に推進すること。
三つ目として、食品ロス削減対策を強化し、食品へのアクセスが困難な社会的弱者への対応の充実・強化を図ること。」