学制150年記念式典
令和4年9月5日、天皇皇后両陛下御臨席の下、岸田総理は、国立劇場で開催された学制150年記念式典に出席しました。
総理は、祝辞で次のように述べました。
「天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、学制150年記念式典が挙行されますことは、誠に慶(よろこ)ばしく、心からお祝い申し上げます。
我が国の近代教育制度は明治5年の学制発布によって創始されました。『邑(むら)に不学の戸(こ)なく、家に不学の人なからしめん』とする高邁(こうまい)な理想は、大正、昭和、平成という時を経て、令和の現在に至る教育制度の整備、拡充の源となりました。いつの時代も、教育は国家、社会の礎であり、発展の原動力です。創意工夫や新しいアイデアを生み出すのは人であり、我が国の社会と個人の未来は教育にかかっています。新しい資本主義の柱の一つである人への投資は、社会全体が少子・高齢化、グローバル化など、急激な変化を辿(たど)る中において喫緊の課題です。現在、我が国、そして世界が、新型コロナウイルスという困難や、気候変動などの地球規模の課題や、国際情勢の緊迫に直面しています。しかし、立ちすくむのではなく、皆で協力しながら挑戦し、新しい日本を共に創(つく)り上げていかなければなりません。そのためには、子どもたち一人一人が自ら個性を磨き、創造性を伸ばし、また、グローバル社会でも活躍できる心豊かな国民に成長することができるよう、これからも学校教育の充実を図っていく必要があります。
学制150年の記念すべき年に当たり、我々は、先人の偉業を継承するとともに、新たな時代の要請に応え、これからの教育振興に最大限の努力を尽くしてまいります。
本日の式典に際し、長年にわたって教育に尽力されました方々の輝かしい御功績に対し、深甚なる敬意を表するとともに、我が国教育がますます充実・発展し、国家社会の繁栄の基礎となるよう祈念いたしまして祝辞といたします。」