新型コロナウイルス感染症対策本部(第97回)
令和4年9月2日、岸田総理は、総理大臣官邸で第97回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。
会議では、新型コロナウイルス感染症への対応について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、新型コロナに関するこれまでの取組を踏まえた、次の感染症危機に備えるための司令塔機能の強化などの対応について、6月にお示しした『対応の方向性』を具体化し、『対応の具体策』を取りまとめました。
第一に、保健・医療提供体制についてです。
まず、病床や発熱外来などに関し、医療機関等と協定を締結する仕組みを法定化します。また、地域の拠点病院に、有事に担うべき医療の提供を義務付けるなど、平時から、計画的に体制を整備することで、有事に、確実に医療が提供されるようにいたします。
このほか、広域での医療人材派遣の仕組みの創設、保健所体制・機能や情報基盤の強化、感染症対策物資等の確保、ワクチンの接種体制の整備、水際対策の実効性の確保などの施策を講じます。
さらに、将来の感染症危機において、まん延初期段階から国・地方を通じて迅速に措置を講じることを可能といたします。
第二に、司令塔機能の強化についてです。感染症危機への対応を平時・有事を通じて効果的に行うため、司令塔機能を強化いたします。
具体的には、内閣官房に、新たに内閣感染症危機管理統括庁を設置し、感染症対応に係る総合調整を一元的に所管し、各府省の実務を強力に統括します。
厚生労働省における平時からの感染症対応能力を強化するため、健康局に感染症対策部を設置します。
さらに、国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合し、感染症等に関する科学的知見の基盤・拠点となる新たな専門組織、いわゆる日本版CDCを創設します。
これらとあわせて、厚生労働省から、食品衛生基準行政を消費者庁へ、水道整備・管理行政を国土交通省及び環境省へ移管いたします。
これらの組織が一体的に連携することにより、総理大臣の強力なリーダーシップの下、一元的に感染症対策を行います。
各大臣におかれては、『対応の具体策』を踏まえ、必要な法律案の準備を進めるなど、取組を加速していただきますよう、お願いいたします。」