デジタル臨時行政調査会
令和4年6月3日、岸田総理は、総理大臣官邸で第4回デジタル臨時行政調査会を開催しました。
会議では、デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン(案)等について、議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「まず、有識者の皆様方、今日も活発な御議論をいただきまして誠にありがとうございました。デジタル臨調を立ち上げて以来半年、まずは約1万の法令を総点検し、本日、約4,000条項の見直し方針を確定できました。
残る法令の条項、さらには3万の通知・通達等も含めて、工程表に沿って見直しを進め、社会のデジタル化を阻むアナログ的規制を3年間で一掃し、新たな成長産業の創出、人手不足の解消、生産性の向上や所得の増大等を実現いたします。
今後、我が国の経済成長には、デジタルの力を十分にいかすことのできる社会制度への転換が不可欠です。デジタル臨調は、その実現を阻む古い規制と行政組織の改革を省庁横断的に、加速的に進める実行部隊として、立ち上げました。
引き続き、私を会長に、同種の規制を一括して見直す『面の改革』、技術の進展に即した『テクノロジーベースの改革』、未来の法令を念頭に置いた『将来の改革』の3つを掲げ、スピードを最優先に、実行していきます。
今後について、次のとおり各大臣に指示をいたします。牧島大臣は、テクノロジーマップの整備・活用の仕組みを早期に具体化してください。また、新規立法等のデジタル原則の適合性確認プロセスを早急に整理し、段階的に順次立法プロセスへの取組を行ってください。
さらに、規制改革推進会議で具体化された、スタートアップ・イノベーションや人への投資の促進策のほか、全国各地における医療・介護サービスへのアクセス向上に向けたデジタル化推進策を、各大臣とも連携しながら直ちに実行に移し、改革を実現してください。
行政も無謬(むびゅう)性神話から脱却し、アジャイル型の対応が不可欠です。霞が関の職員が、前例にとらわれず、変化に柔軟に対応できるよう、牧島大臣、そして金子大臣は提言の実現に取り組んでください。
特に、財政支出を伴う事務事業で成果目標を定量的に立て、執行段階から成果を検証し、効果の低いものは見直していくことが重要です。約5,000の事務事業のレビューの方法を順次見直し、EBPM(証拠に基づく政策立案)の手法の実践につなげていくことで、事業効果の検証を行ってください。
民間人材の採用円滑化と国家公務員の働き方改革・リスキリングは、デジタル庁に限らず、各府省が専門人材を確保する上でも重要です。牧島大臣、川本総裁、二之湯大臣は、引き続き連携して、具体策策定に取り組んでください。」