復興推進会議・原子力災害対策本部会議合同会合
令和4年6月3日、岸田総理は、総理大臣官邸で第34回復興推進会議及び第56回原子力災害対策本部会議の合同会合を開催しました。
会議では、原子力災害からの復興の現状及び葛尾(かつらお)村における避難指示区域の解除について、議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「東日本大震災から11年が経過し、被災地の方々の絶え間ない御努力により、復興は着実に進展していますが、その一方で、原子力災害からの復興・再生には、今後も中長期的な対応が必要です。
原発事故の影響により、多くの方々がいまだ避難先での生活を強いられている中で、残された帰還困難区域の避難指示解除は、福島の本格的な復興・再生を実現するための重要な課題です。
私自身も、就任直後の昨年10月に福島県を訪問した際には、双葉町において、避難指示解除に向けた準備が進む特定復興再生拠点区域の整備が着実に進められていることを確認いたしました。
本日、葛尾村の拠点区域の避難指示解除を決定いたしました。これは長期間、帰還が困難であるとされた帰還困難区域において、初めて住民の帰還を可能とする決定です。
諸般の事情が許せば、明後日、私自身が葛尾村を訪問し、住民の皆様に直接、避難指示の解除を決定したことをお伝えしたいと思っています。
引き続き、大熊町や双葉町などの拠点区域の避難指示解除に向けた手続きを進め、福島復興を更に加速させてまいります。関係閣僚におかれては、他の拠点区域の避難指示解除に向けた除染やインフラ等の整備、そして解除区域において住民の方々が安心して生活できる環境の整備に、引き続き全力を尽くしてください。
また、拠点区域外についても、昨年8月に決定した方針に基づき、 帰還意向のある方が全員帰還できるよう、丁寧な意向の確認等の取組を着実に進めてください。
東北の復興なくして、日本の再生なし。
引き続きこの強い決意の下、閣僚全員が復興大臣であるとの意識で、一日も早い被災地の復興に取り組んでください。」