日本スタートアップ大賞2022表彰式
令和4年6月2日、岸田総理は、総理大臣官邸で日本スタートアップ大賞2022表彰式に出席しました。
総理は、挨拶で次のように述べました。
「本日は、日本スタートアップ大賞2022表彰式の開催に当たりまして、お祝いの御挨拶を申し上げさせていただきます。
大賞を始めとする各賞に選出された皆さん、この度の受賞、誠におめでとうございます。
日本スタートアップ大賞の栄誉に輝かれましたアストロスケールホールディングスは、世界中の専門家たちが30年以上もの間、手を付けることすらできなかったスペースデブリの除去という難題に、独自の技術で果敢に挑んでおられます。
宇宙空間に飛び出し、イノベーションを起こそうというこの取組に胸躍る想いがいたします。皆様のような日本のスタートアップが、数多く生まれ、世界を舞台に羽ばたかれることを期待しております。
私は、社会的起業家を始めとするスタートアップこそが、社会の課題を成長のエンジンに転換し、持続可能な経済社会を実現する、新しい資本主義の考え方を体現するものだと考えています。そこで、本年を『スタートアップ創出元年』と世界に宣言し、スタートアップの創出・育成に向けて、やれることは何でもやる、そうした覚悟で政策資源を総動員していきたいと思っています。
具体的には、才能ある人材の発掘・育成、国や自治体による公共調達、また、研究開発支援、国内外のベンチャーキャピタルへの公的出資などを抜本的に拡充し、人材、資金といったあらゆる側面から、徹底的に支援に取り組んでいきたいと考えています。
また、既に、産業革新投資機構が、アイデアや技術を磨く初期段階からの投資、また、開発に多く資金と時間を要する、ディープテック分野への投資に積極的に踏み込むなど、スタートアップへの支援の抜本強化に着手しております。
さらに、起業にチャレンジする人を増やすために、融資の際の個人保証慣行を変えていきます。具体的には、商工中金のスタートアップ向け融資の経営者保証を原則廃止するとともに、信用保証制度においても創業時に個人保証を求めない新しい制度を創設いたします。
結びとなりますが、本日お集まりの皆様、そして、日本のスタートアップの今後益々の御活躍と御発展を大いに期待して、私の御挨拶とさせていただきます。本日は、誠におめでとうございます。」