全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会

更新日:令和4年5月29日 総理の一日

 令和4年5月29日、岸田総理は、都内で全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会に出席しました。

 総理は、挨拶で次のように述べました。

「内閣総理大臣の岸田文雄です。国民大集会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
 昨年12月に、家族会前代表の飯塚繁雄(しげお)さんが亡くなられてから5か月余りがたち、また、来週6月5日には、横田滋さんが亡くなられてから2年を迎えます。拉致被害者や御家族の皆様が高齢化する中、拉致問題の解決には一刻の猶予もありません。
 2002年に5名の拉致被害者の方々が帰国されて以来、新たな拉致被害者の帰国を果たすことなく、本年9月には20年の歳月が経過してしまうこととなり、いまだに多くの被害者の方々が北朝鮮に取り残されていることは、本当に申し訳ないことであると思います。
 拉致問題は、岸田内閣の最重要課題です。拉致問題の解決のためには、国際社会の理解と協力を得ることが不可欠です。
 先日来日した米国のバイデン大統領との首脳会談において、私から、拉致問題の即時解決に向けた全面的な理解と協力を改めて求め、バイデン大統領から、一層の支持を得ました。日米首脳共同声明においても、拉致問題の即時解決への米国のコミットメントを改めて確認いたしました。また、日米豪印首脳会談でも、同様に、各国から力強い支持を得たところです。
 さらに、バイデン大統領には、拉致被害者御家族の皆様と面会し、御家族の皆様を励まし、勇気付けていただくとともに、拉致問題の解決に向け、日米で緊密に連携していくとの強い決意を改めてしっかりと示していただきました。
 こうした国際社会への働き掛けと同時に、我が国が主体的に動き、トップ同士の関係を構築することが極めて重要です。
 このため、私は、条件を付けずに金正恩(キム・ジョンウン)委員長と直接向き合う決意です。日朝平壌(ピョンヤン)宣言に基づき、日朝間の諸懸案を解決し、不幸な過去を清算し、北朝鮮との国交正常化を目指します。そのために、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で行動してまいります。
 本日、この集会を通じて、日本国民の一致団結した強い意思が示されることは、拉致問題の解決に向けた力強い後押しとなります。その声こそが、国際社会を動かし、北朝鮮を動かすことにつながっていくと信じております。
 私自身、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向け、皆様と心を一つにし、総理大臣として自らが先頭に立ち、政府を挙げて、全力で取り組んでまいります。このことを今一度しっかりとお誓い申し上げて、私の御挨拶とさせていただきます。」

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