デジタル臨時行政調査会
令和4年3月30日、岸田総理は、総理大臣官邸で第3回デジタル臨時行政調査会を開催しました。
会議では、デジタル原則を踏まえた規制の横断的な見直しの進捗と課題、規制改革推進会議の取組、及びデジタル原則への適合に向けた先進的な福岡市の取組について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「有識者の方々には、本日も活発な御議論を頂き、誠にありがとうございました。目視規制や実地検査、書面手続、対面講習などの古い規制をデジタル技術に置き換えることで、国民の安全安心かつ便利な暮らしや、事業活動の円滑化につなげることが重要です。
デジタル技術の活用により、労働力が減少する中でも、力強い経済成長を実現するとともに、生産性を高め、所得の向上につなげます。新たなデジタル市場が生まれ、ビジネスや産業の創出にもつながります。
本日は、4万以上の法令や各種告示などのうち、課題のある5千箇所について、類型化した上で、見直しの方向性をお示ししました。残りの法令の洗い出しに加え、新規立法時の対応も含め、牧島大臣を中心に、5月までに、一括的な見直しプランを取りまとめます。その上で、今後3年間で、政府一丸となって、デジタル原則に沿った規制の一括見直しをやり遂げます。併せて、牧島大臣を中心に、センサー、ドローン、AI(人工知能)診断、ビッグデータ分析など、あらゆる技術を活用するためのテクノロジーマップを整備してください。また、牧島大臣と金子総務大臣において、デジタル化の取組が地方にも波及するよう、地方自治体のデジタル化に向けた取組を後押しする方策を具体化してください。
規制改革推進会議においては、オンラインによる診療・服薬指導の恒久的な措置として、諸制約の撤廃などの改革が実現されつつあります。さらに、全国どこでも、医療・介護サービスや、医薬品に円滑にアクセスし、健康を維持・増進するための医療や介護のデジタル化の推進策を取りまとめるとともに、スタートアップ・イノベーションや人への投資を促進するための取組を加速化してください。
最後に、デジタル時代に相応しい政府への転換に向け、機動的で柔軟な見直しを行える、いわゆるアジャイル型の政策形成・評価の仕組みを具体化するとともに、省庁横断での各種デジタルツールの活用に向けた工程表の具体化、民間のデジタル人材の採用円滑化に向けた手続・処遇等について、検討を加速してください。」