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先端医療分野において今後特許対象とすべき発明に関する調査への
ご協力のお願い

 現在、我が国においては、「人間を手術、治療又は診断する方法の発明」(以下「医療方法の発明」という。)は、特許付与の対象外とされています。一方、海外においては、米国など、医療方法の発明であっても特許付与の対象としている国もあります。ただし、我が国においては、「物」の用途発明等の形で医療方法に関連する技術思想について特許の保護を受けられる場合もあります(*)。
 昨年、ヒトiPS細胞樹立の成功を契機として、再生医療をはじめとするいわゆる先端医療分野における研究開発を一層促進し先端医療技術の発展を図る観点から、我が国における先端医療分野における特許保護の在り方について再検討すべきとの意見があり、知的財産推進計画2008において、先端医療分野における特許保護の在り方について検討を行う旨決定されました(下記<参考>参照)。今回、「先端医療特許検討委員会」を設置し、その検討を本格化してまいります。
 当委員会の事務局である知的財産戦略推進事務局においては、検討資料の作成の参考とすべく、新たに特許付与の対象とすることを検討すべきと考えられる発明の具体的事例を広く収集することとしました。
 ついては、下記のとおり、海外では特許対象となるものの、現時点では我が国において特許対象とならない発明であって、今後特許対象とすることを検討すべきと考えられる発明の具体的事例に関する調査を行いますのでご協力いただきますようお願いいたします。
 なお、皆様からお寄せいただいた情報については、先端医療特許検討委員会における審議において利用させていただくことがあります。

※ 米国では「有効成分として○○を投与する△△病の治療方法」のように医療方法の発明として保護される技術思想は、日本では「有効成分○○を含有することを特徴とする△△病治療薬」のように医薬発明という「物」の発明として特許の取得ができます。また、米国では「有効成分として○○と□□を併用して投与する△△病の治療方法」のように医療方法の発明として保護される技術思想は、日本では「有効成分○○と有効成分□□とを組み合わせたことを特徴とする△△病治療薬」という「物」の発明として特許の取得ができます(「特許・実用新案審査基準第VII部第3章 医薬発明」参照)。



1.募集期間
 2008年11月26日(水)から12月18日(木)正午まで

2.調査の内容
 海外で既に特許が取得された、又は、特許の取得が可能と考えられる再生医療をはじめとするいわゆる先端医療分野における発明(細胞、医薬、医療機器に関連する発明を含む。)であるが、我が国では特許を取得することができないと考えられる発明であって、今後特許付与の対象とすべきと考えられる発明がありましたら、その具体例を特許にすべきと考える理由とともにご教示ください。
 なお、頂いた事例等は、下記4.の注意事項にも記載しているように、先端医療特許検討委員会における審議において利用する等公開される可能性がありますので、提出の際には十分にご注意下さい。特に公表前の技術情報を提出することについては、例えばそれが特許取得の障害となり得ること等について十分にご注意下さい。

3.提出方法
(電子メールの場合)
 こちらの提出様式に必要事項を記入の上、送信してください。

(郵送による場合)
下記宛てにお送りください。
〒100-0014 東京都千代田区永田町2-4-12 内閣府庁舎別館3階
         内閣官房知的財産戦略推進事務局

(ファックスによる場合)
03-3502-0087 内閣官房知的財産戦略推進事務局宛てに送信してください。

問い合わせ先:03-3539-1838 (担当者:岡田、大木)


4.注意事項
(1)書式は自由です。ただし、日本語でお願いします。また、文字化けを防ぐため、半角カタカナ、丸数字、特殊文字は使わないようにお願いします。
(2)ご提供いただきました情報については、氏名、住所、電話番号、FAX番号及びメールアドレスを除き、先端医療特許検討委員会における審議において利用する等公開される可能性があることをあらかじめご承知おきください。
(3)法人又は団体名で提出する場合の注意事項
法人名又は団体名で提出する場合には、組織内での必要な手続きを経た上でご提出ください。(確認させていただくことがありますので、連絡先の記載をお願いいたします。)


<参考>
「知的財産推進計画2008―世界を睨んだ知財戦略の強化―」より抜粋
第2章 知的財産の保護
T.知的財産を適切に保護する
1.新技術等を適切に保護し、新市場の創出を後押しする

(1) iPS細胞関連技術を含む先端医療分野における保護の在り方を検討する
 医療分野に広く応用可能で国際的な研究開発競争や知的財産取得競争が激化しているiPS細胞関連技術を含む先端医療分野における適切な特許保護の在り方について、2008年度から直ちに検討を開始し、2005年4月に改訂された特許審査基準の運用状況及び先端医療分野の技術の特許保護に関する国際的な議論の動向も踏まえ、早急に結論を得る。
(内閣官房、内閣府、厚生労働省、経済産業省、関係府省)