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共同実施及びクリーン開発メカニズムに係る事業の承認に関する指針平成14年10月16日京都メカニズム活用連絡会決定 |
平成14年7月22日地球温暖化対策推進本部幹事会決定「京都メカニズム活用のための体制整備について」に基づき、京都議定書に基づく共同実施(JI)及びクリーン開発メカニズム(CDM)に係る締約国としての事業の承認に関し、手続その他必要な事項を次のように定める。 |
1.JI及びCDMに係る事業の申請 |
(1) | JI及びCDMに係る事業(以下「プロジェクト」という。)の日本国外での実施、排出削減量等の獲得及び日本の国別登録簿上の口座への移転を目的として、当該プロジェクトについて日本政府の承認を得ようとする者は、別紙1(PDF)の申請書様式に、別紙2(PDF)の申請の手引きに従い必要な事項を記入し、かつ必要な書類を添付した上で、当該申請書を、別紙3(PDF)の京都メカニズム活用連絡会(以下「連絡会」という。)構成省庁のいずれかの申請窓口に提出するものとする。 |
(2) | 申請を受理した省庁は、速やかに、当該申請書の写しを全ての連絡会構成省庁へ送付する。 |
(3) | 連絡会において、プロジェクト支援担当省庁を決定する。決定されたプロジェクト支援担当省庁名は、(8)の政府承認レター交付時に申請者に通知する。 |
(4) | 申請書に希望するプロジェクト支援担当省庁名の記入がある場合には、当該意向を踏まえて決定する。ただし、各プロジェクトについては、関係省庁が複数にまたがる場合も想定されるため、連絡会構成省庁において、プロジェクト支援担当省庁等として追加的に参加等の意見がある際には、必要に応じて連絡会において調整を行う。 |
(5) | プロジェクト支援担当省庁は、申請書を、2.の承認基準に従い審査し、審査結果を連絡会に報告する。 |
(6) | CDMに係るプロジェクトの資金源に公的資金が含まれており、申請者が、当該公的資金がODAの流用ではなく、日本国の資金的義務とは分離され、組み込まれていない旨の政府の確認を求めている場合においては、プロジェクト支援担当省庁は、当該資金を拠出した公的機関に対し、それがODAか否かを確認した上で、ODAである場合には、外務省に対し、当該公的資金がODAの流用でないか否かについて確認を求めることとし、その結果を連絡会に報告する。 |
(7) | 連絡会は、プロジェクト支援担当省庁の審査結果((6)の場合は外務省も含む。)を踏まえ、プロジェクトの承認又は不承認を決定する。 |
(8) | プロジェクトが承認された場合には、速やかに、プロジェクト支援担当省庁より申請者に対し、別紙4(PDF)の政府承認レターを交付する。 |
(9) | プロジェクトが不承認となった場合には、速やかに、プロジェクト支援担当省庁より申請者に対し、その旨を、不承認となった理由とともに、文書により通知する。 ただし、不承認となった案件においても、不承認となった理由を踏まえ申請書類を修正した際には、再度申請を行うことを可能とする。 |
(10) | 承認は可能な限り迅速に行うこととし、今後、実際に行われる承認手続に要する期間等に鑑みて、標準処理期間を定める。 |
2.承認基準 |
承認に当たっては、以下の基準に従って審査を行う。 (指定運営組織及びCDM理事会等が行うような審査を行うものではない。) | |
(1) | プロジェクトの内容が、京都議定書、マラケシュ合意その他の国際的合意事項に反するものでないこと。 |
(2) | プロジェクト実施主体が、破産その他の事由により、プロジェクトの適確な遂行が明らかに困難な経営状況等にあると認められるものでないこと。 |
3.JI及びCDMに係る事業の報告 |
(1) | プロジェクト実施主体は、別紙5(PDF)の事業報告の手引きに従い必要な事項を、プロジェクト支援担当省庁に対して報告する。 |
(2) | プロジェクト支援担当省庁が複数ある場合には、そのいずれかに報告すればよいこととし、報告を受けた省庁は、速やかに、当該報告書の写しを他のプロジェクト支援担当省庁に送付する。 |
4.申請等の方法 |
本指針に基づく申請及び報告並びに政府承認レターの交付等については、申請者等の意向により、電子的な手続又は書面による手続をとることができる。 なお、電子的な手続が未整備のプロジェクト支援担当省庁においては、速やかに実施できるよう措置する。 |
5.ホスト国政府及び関係国際機関等との連絡及び交渉等 |
(1) | プロジェクト支援担当省庁は、当該プロジェクトの承認時から京都議定書に基づく排出削減量等の発行に至るまでの進捗状況を把握するとともに、ホスト国政府及び関係国際機関等による承認等及び排出削減量等の発行を側面支援する。 |
(2) | 外務省は、在外公館との連絡等の業務、プロジェクトの承認時から京都議定書に基づく排出削減量等の発行に至るまでのホスト国政府及び関係国際機関等との外交的手続及びホスト国政府の窓口との交渉等必要な業務について、プロジェクト支援担当省庁と協議の上、これを行う。 |
(3) | プロジェクト支援担当省庁は、(1)の観点から、プロジェクト実施主体に対して、指導及び助言を行い、プロジェクトに関する報告を求めることができる。 |
6.その他 |
(1) | 本指針に基づく日本国政府の承認を得るのみでは、国際的にJI及びCDMとして認められたものにはならず、別途、京都議定書及び関連国際合意に基づき、JIについてはホスト国政府の承認等(場合によっては、第三者機関(独立組織)の審査も含む。)を、CDMについてはホスト国政府の承認及び第三者機関(指定運営組織)の審査を受ける必要がある。 |
(2) | 本指針については、国際ルールの策定状況等を踏まえつつ、必要に応じて改定する。特に、新規植林又は再植林を内容とするプロジェクトの承認に関する指針については、これらの定義や方法等の国際ルールが定められてから(2003年開催の締約国会議第9回会合において決定予定)策定する。 |
(3) | 連絡会における報告、協議及び決定については、迅速な対応を図るため、必ずしも会議の開催を要せず、ファックス又は電子メールによる対応を可能とする。 |