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京都議定書の締結に向けた今後の方針


平成14年2月13日

地球温暖化対策推進本部決定


 今次通常国会に当たり、地球温暖化対策推進本部は、京都議定書の締結に向けた今後の方針について、次のとおり決定する。

T.締結に向けたスケジュール

 本年8月末から9月にかけて、持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグ・サミット)が開催されることを踏まえ、今次通常国会における京都議定書締結の承認とこれに必要な国内担保法の成立に万全を期す。
 また、これに先立ち、「地球温暖化対策推進大綱」(平成10年6月地球温暖化対策推進本部決定)を見直し、新たな大綱(以下「新大綱」という。)を策定する。


II.国内対策の基本的方針

1.京都議定書の目標達成のため、以下を国内対策の基本的考え方とする。

(1)地球温暖化対策の推進に当たっては、経済界の創意工夫を活かし、我が国の経済活性化にもつながる環境と経済の両立に資するような仕組みを目指す。

(2)国、地方公共団体、事業者及び国民一般が総力を挙げて実施していく。

(3)2002年から2012年までの間を三つに区分し、節目節目に対策の進捗状況・排出状況等を評価し、その結果を踏まえ必要な見直しを行い、段階的に必要な対策を講じていく。

2.「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(仮称)」の成立に万全を期す。

(1)法案に盛り込むことを検討する主な事項

地球温暖化対策推進本部(仮称)を設置し、内閣総理大臣を本部長、内閣官房長官、環境大臣及び経済産業大臣を副本部長、他のすべての国務大臣を本部員とする。

京都議定書目標達成計画(仮称、以下「計画」という。)の策定、見直しについて規定する。上記本部において、計画の案を作成し、閣議決定することとする。

国民の取組を強化するための措置を拡充する。

(2)計画の内容

計画は、新大綱を基礎として作成することとし、京都議定書の6%削減目標の達成に向けた具体的裏付けのある対策の全体像を示すこととする。このため、温室効果ガス別に目標並びに対策及びその実施スケジュールを記述することとし、併せて個々の対策についての我が国全体における導入目標量、排出削減見込み量及び対策を推進するための施策を盛り込む。

また、京都メカニズムの活用、森林整備等の吸収源対策について規定するとともに、技術革新を図るための支援も示す。併せて、途上国の森林回復や排出削減へのODA等の活用も明記する。

計画は、節目節目に評価の上、見直すこととし、計画の中で定量的評価・見直しの方法の概略を定めることとする。

計画は、国、地方公共団体、事業者及び国民一般が総力を挙げて実施する。

3.「エネルギー使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案(仮称)」及び「電気事業者による新エネルギー等の利用の促進に関する法律案(仮称)」の成立に万全を期す。

4.地球温暖化防止に向けて、国民一人ひとりの生活を見直していく取組の一環として、環境大臣は関係大臣の協力を得て、2月中旬から「環の国くらし会議」を開催する。


III.地球温暖化対策の国際的連携

全ての国が一つのルールの下で行動することを目標に、米国の建設的な対応を引き続き求めるとともに、途上国を含めた国際的ルールの構築に最大限努力する。