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防災白書のあらまし
第1部 災害の状況と対策
第1章 我が国の災害の状況
【災害を受けやすい日本の国土と自然災害の状況】
○ 我が国は、その位置、地形、地質、気象などの自然条件から、地震、台風、豪雨、火山噴火などによる災害が発生しやすい国土となっている(第1図参照)。
○ 我が国では、毎年、自然災害により多くの尊い人命や財産が失われているが、昭和三十年代以降、死者・行方不明者の数は、長期的に見れば逓減傾向にある。災害原因別死者・行方不明者数は、地震により大きな死者・行方不明者を出した平成五年、七年を除くと、土砂災害をはじめとした風水害によるものが、大きな割合を占めている(第2図、第3図参照)。
【平成十二年度に発生した主要な災害とその対策】(第1表参照)
【想定される二十一世紀の災害の態様】
○ 地球の温暖化により、二十一世紀中に全地球平均表面気温は一・四〜五・八℃上昇し、洪水、地滑り、干ばつ等の自然災害の増加、台風等の最大風力・最大降水強度の増加、海面の上昇による沿岸低地の水没等が予想されている。
○ ヒートアイランド現象により、雷、集中豪雨、雹を伴う巨大都市特有の気象パターンが出現し、現在の都市構造では十分対応できないような局地的集中豪雨が発生する可能性がある。
○ 東海地震、南関東地域直下型地震は切迫性を有している。その他の大規模地震もある程度周期的に発生しており、二十一世紀中の発災が懸念される。
○ 火山噴火は、噴火の周期性が明らかになっていないものも多いが、世界の一割にあたる八十六の活火山のうち、二十一世紀中に噴火し災害を発生させうる火山がいくつか想定される。
○ 都市化、過疎化、高齢化やネットワーク化の進行など経済社会の変化に伴う新たな形態の災害の発生も懸念される。例えば、過疎化の進行によって、国土管理上重要な農地や森林等の管理が行き届かないことから、国土構造の脆弱性が拡大し、災害の発生に結びつく可能性がある。また、通信等のネットワーク化によって個々のセクターごとの独立性が低下し、災害によってネットワークの一部が破壊されただけで、ネットワーク全体の機能が停止するといった危険性も増加する。
○ 二十一世紀中にも人類が新たな災害の脅威にさらされることは明らかであり、犠牲者と被害の軽減を図るため十分に備える必要がある。
第2章 我が国の災害対策の推進状況
阪神・淡路大震災後、政府は、その教訓を踏まえ、初動体制の整備、法制度、防災計画等の改善、被災者に対する生活支援等、様々な面で防災施策の改善を図ってきた。今般の省庁再編により、内閣府に防災部門を置き、内閣官房と連携しつつ防災機能の一層の強化を図ることとした。
平成十二年度の主な防災対策の取組みは、次のとおり。
【地震対策】
○ 本年一月に開催された中央防災会議において、過去二十三年間における観測体制の高密度化や観測データの蓄積、新たな学術的見地等を踏まえて、東海地震対策の強化について検討するよう中央防災会議会長(内閣総理大臣)から指示があった。このため、「東海地震に関する専門調査会」を設置し、東海地震対策に関する今後の方針等について検討している(第4図参照)。
○ 同じく同会議において、大都市の震災対策について再点検を行い、地方公共団体や関係機関等との連携を一層密にして、より実効性のある広域防災体制を確立するようにとの中央防災会議会長からの指示を踏まえ、防災施設整備等の一層の促進、広域連携のさらなる強化を進めていくこととしている。
○ 阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて制定された地震防災対策特別措置法が改正され(平成十三年三月)、平成十七年度末まで特別措置を継続することとなった。全国どこでも発生しうる地震に備えて、総合的な地震防災対策を引き続き推進する。
【風水害対策】
○ 東海豪雨の災害を踏まえ、「都市型水害緊急検討委員会」は、「都市型水害対策に関する緊急提言」をとりまとめた(平成十二年十一月)。
○ 関係七省庁は、「高潮災害対策の強化に関する連絡会議」及び「高潮防災情報等のあり方研究会」を開催し、「地域防災計画における高潮対策の強化マニュアル」等を作成・配布した(平成十三年三月)。
○ 「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」が施行された(平成十三年四月)(第5図参照)。
【火山災害対策】
○ 有珠山、三宅島等の活動的な火山についての総合的な判断のため、火山噴火予知連絡会が頻繁に開催された。この結果、有珠山及び三宅島においては、適切な住民避難が実施され、人的被害が回避された。
○ 桜島、有珠山及び雲仙岳等周辺地域においては、活動火山対策特別措置法に基づいて、避難施設、降灰防除施設等の整備が行われている。
○ 火山災害の危険区域を記したハザードマップについては、有珠山、三宅島等「活動的で特に重点的に観測研究を行うべき火山」を中心に、十五の火山において作成・公表されている(第6図、第7図、第8図参照)。
【事故災害対策】
○ 原子力災害対策
・「原子力災害対策特別措置法」の制定を受け、原子力災害対策の一層の充実・強化を図るため、防災基本計画原子力災害対策編の修正を行った(平成十二年五月)。
○ 鉄道事故対策
・平成十二年三月に発生した帝都高速度交通営団日比谷線の列車脱線・衝突事故を受け、事故調査検討委員会は、脱線防止のための対策を提言した(平成十二年十月)。
【災害復旧・復興対策】
○ 激甚災害
・平成十二年三月に改正された激甚災害指定基準は、平成十二年一月一日以降に発生した災害から適用され、東海豪雨を激甚災害に指定するとともに、有珠山噴火災害、新島・神津島近海地震、鳥取県西部地震等二十四の災害を局地激甚災害に指定した。
・また、平成十二年九月に発生した愛知県を中心とした豪雨災害を受けて、中小企業所得の総額が高い都道府県においても激甚災害を指定できるよう、指定基準を改正した(第9図参照)。
○ 被災者生活再建支援法
・自然災害により生活基盤に著しい被害を受け、経済的理由等により自立して生活を再建することが困難な被災者に対しては、被災者生活再建支援金が支給されている。平成十二年度は、有珠山噴火災害、三宅島における噴火災害等に適用している(第2表参照)。
○ 災害の被害認定基準の見直し
・現行の災害の被害認定基準は、三十数年前に策定されたものであり、近年の住宅構造の変化等によって、被害認定について現状と合わなくなってきているなどの指摘がなされた。このため、住宅の全壊・半壊の概念については、居住のための基本的機能が確保されているかどうかを要件とすることなどの方針に基づき、被害認定基準が見直された。
【阪神・淡路大震災の復興対策】
○ 阪神・淡路大震災の被災地の復興を目指して、政府は地元地方公共団体と密接な連携の下、被災者の住宅再建確保対策、生活再建支援対策、各種インフラの復旧対策、産業の復興対策、市街地の復興対策等に取り組んできた。
○ 自力で住宅を確保できない高齢・低所得者に対する公営住宅家賃の負担軽減策が、平成十三年七月から順次期限切れを迎えることにかんがみ、激変緩和として五年間の移行措置を講じることとしている。
○ 被災中小企業を支援する神戸市復興支援工場が平成十二年四月に完成し、仮設工場以外からの入居企業も含めて百四社が入居している(平成十三年一月一日現在)。
○ 平成十二年二月に復興特定事業に位置づけられた「阪神・淡路大震災メモリアルセンター(仮称)」の整備事業は、平成十二年に実施設計が完成し、平成十三年一月には施設工事に本格着工した。
第3章 国民の防災活動
○ 災害発生時に、初動応急対策を迅速かつ的確に実施する上では、消防、警察、自衛隊等の救急・救助活動に加えて、消防団・水防団、自主防災組織、ボランティア、企業などの防災活動が極めて重大な役割を果たす。自主防災組織の組織率には、地域によって大きな差が見られる。
○ ボランティア活動の協力・支援の取組みについては、各地で様々な展開がなされている(第3表参照)。
○ 企業による防災活動への取組みは、未だ不十分である。今後、ガイドライン・マニュアル等の作成や情報交換の場の設置等を積極的に推進するとともに、企業防災に関する情報提供を図る必要がある。さらに、地域防災活動への積極的参加を呼びかけるなど、企業防災のさらなる推進に努めることが重要である(第10図参照)。
第4章 世界の自然災害と国際防災協力
○ 一九七五年から一九九九年まで全世界で少なくとも延べ三十七億人が被災し、約百五十万人の生命が奪われた。特に九〇年代には、阪神・淡路大震災や米国南部を襲ったハリケーン・フロイド等、先進国を大きな災害が見舞ったため、直接被害額は約九千五百二十億ドルに上っている。
○ 近年の自然災害は、風水害によるものが多く、特にアジア地域で大きな被害をもたらしている(第11図参照)。
○ 我が国は、以下のとおり積極的に国際防災協力に取り組んでいる。
・被災国・地域に対し、緊急援助隊の派遣や救援物資の供与を行っている。平成十二年度には、エルサルバドル地震、インド西部地震等に対して行った。
・国連が推進する「国際防災戦略(ISDR)」活動を受け、国内に関係省庁からなる「国際防災連絡会議」を設置し、積極的に同活動を支援している。具体的には、「国際防災連絡会議拡大アジア会合(二〇〇〇年十二月)」、「世界防災会議二〇〇一(二〇〇一年二月)」を開催した。
・アジア地域における防災協力を推進するため、一九九八年七月、兵庫県神戸市にアジア防災センターを開設し、情報ネットワーク及び人的ネットワーク等の構築を進めている。
・平成十二年十二月には第三回アジア防災センター専門家会議を神戸市で開催した(参加二十六か国、六専門機関)。
第2部 平成十一年度において防災に関してとった措置の概況
○ 平成十一年度において各省庁は、予算額約四兆六千五百億円をもって科学技術の研究、災害予防、国土保全、災害復旧等の防災に関する具体的措置を実施している。
第3部 平成十三年度において実施すべき防災に関する計画
○ 平成十三年度において各省庁は、予算額約三兆四百億円をもって科学技術の研究、災害予防、国土保全、災害復旧等の防災に関する具体的措置を講じる予定である(第4表参照)。
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賃金、労働時間、雇用の動き
◇賃金の動き
五月の調査産業計の常用労働者一人平均月間現金給与総額は二十八万五千七百九十四円、前年同月比は〇・四%減であった。現金給与総額のうち、きまって支給する給与は二十八万一千二百十六円、前年同月比〇・二%減であった。これを所定内給与と所定外給与とに分けてみると、所定内給与は二十六万三千六百六円、前年と同水準、所定外給与は一万七千六百十円、前年同月比は二・六%減であった。
また、特別に支払われた給与は四千五百七十八円、前年同月比は一二・三%減であった。
実質賃金は、〇・二%増であった。
きまって支給する給与の動きを産業別に前年同月比によってみると、伸びの高い順に金融・保険業〇・八%増、鉱業〇・六%増、卸売・小売業,飲食店〇・四%増、建設業〇・三%増、製造業及び電気・ガス・熱供給・水道業〇・二%増、運輸・通信業〇・五%減、不動産業〇・六%減、サービス業一・一%減であった。
◇労働時間の動き
五月の調査産業計の常用労働者一人平均月間総実労働時間は一四八・八時間、前年同月比は〇・五%増であった。
総実労働時間のうち、所定内労働時間は一三九・六時間、前年同月比〇・六%増、所定外労働時間は九・二時間、前年同月比二・二%減、所定外労働時間の季節調整値は前月比〇・八%増であった。
製造業の所定外労働時間は一二・一時間、前年同月比四・七%減、季節調整値の前月比は〇・八%減であった。
◇雇用の動き
五月の調査産業計の雇用の動きを前年同月比によってみると、常用労働者全体で〇・二%減、常用労働者のうち一般労働者では〇・九%減、パートタイム労働者では二・五%増であった。
常用労働者全体の雇用の動きを産業別に前年同月比によってみると、前年同月を上回ったものはサービス業一・九%増、不動産業一・六%増、建設業〇・八%増であった。前年同月を下回ったものは運輸・通信業〇・五%減、卸売・小売業,飲食店〇・九%減、製造業一・七%減、鉱業二・一%減、金融・保険業四・六%減、電気・ガス・熱供給・水道業六・八%減であった。
主な産業の雇用の動きを一般労働者・パートタイム労働者別に前年同月比によってみると、製造業では一般労働者一・八%減、パートタイム労働者一・六%減、卸売・小売業,飲食店では一般労働者二・一%減、パートタイム労働者一・一%増、サービス業では一般労働者〇・九%増、パートタイム労働者六・二%増であった。
(1) 売上高(第1表参照)
売上高は、三百五十八兆一千三百十億円であり、前年同期(三百四十八兆三千七百九十二億円)を九兆七千五百十八億円上回った。増加率は二・八%(前期四・二%)と、六期連続の増収となった。
業種別にみると、製造業の売上高は百三兆八千五百九十三億円で、増加率は〇・七%(同三・一%)となった。また、非製造業の売上高は二百五十四兆二千七百十七億円で、増加率は三・七%(同四・六%)となった。
製造業では、「鉄鋼」などが減収となったものの、「食料品」「石油・石炭製品」など多くの業種で増収となった。一方、非製造業では、「不動産業」などが減収となったものの、「卸・小売業」「サービス業」など多くの業種で増収となった。
資本金階層別にみると、資本金十億円以上の階層は百四十七兆三千七百二十九億円で、増加率は二・一%(同五・五%)、資本金一億円以上十億円未満の階層は五十八兆六百八億円で、増加率は六・三%(同九・七%)、資本金一千万円以上一億円未満の階層は百五十二兆六千九百七十二億円で、増加率は二・二%(同一・二%)となった。
(2) 営業利益(第2表参照)
営業利益は、十二兆五百六億円であり、増加率は△三・五%(前期二三・五%)と、九期ぶりに減益に転じた。
業種別にみると、製造業の営業利益は四兆七千五百六億円で、増加率は七・二%(同三三・六%)となった。また、非製造業の営業利益は、七兆三千億円で、増加率は△九・四%(同一六・八%)となった。
資本金階層別にみると、資本金十億円以上の階層は五兆三千九百八十四億円で、増加率は〇・八%(同一六・八%)、資本金一億円以上十億円未満の階層は一兆四千七百五十六億円で、増加率は△九・一%(同二一・八%)、資本金一千万円以上一億円未満の階層は五兆一千七百六十六億円で、増加率は△六・一%(同三四・五%)となった。
(3) 経常利益(第3表参照)
経常利益は、十兆九千八百六十七億円であり、前年同期(十兆九千八百十二億円)を五十五億円上回り、増加率は〇・〇%(前期三一・九%)と、九期連続の増益となった。
業種別にみると、製造業では、「電気機械」「鉄鋼」などが減益となったものの、「一般機械」「食料品」など多くの業種で増益となったことから、製造業の経常利益は四兆八千六十三億円、増加率は一八・〇%(同三七・一%)となった。また、非製造業では、「卸・小売業」「運輸・通信業」などが増益となったものの、「サービス業」「電気業」など多くの業種で減益となったことから、非製造業の経常利益は六兆一千八百四億円で、増加率は△一〇・五%(同二七・八%)となった。
資本金階層別にみると、資本金十億円以上の階層は四兆六千六百七十三億円で、増加率は四・七%(同二五・〇%)、資本金一億円以上十億円未満の階層は一兆三千六百八億円で、増加率△一一・〇%(同一八・一%)、資本金一千万円以上一億円未満の階層は四兆九千五百八十六億円で、増加率は△〇・七%(同四六・四%)となった。
(4) 利益率(第4表参照)
売上高経常利益率は三・一%で、前年同期(三・二%)を〇・一ポイント下回った。
業種別にみると、製造業は四・六%で、前年同期(三・九%)を〇・七ポイント上回り、非製造業は二・四%で、前年同期(二・八%)を〇・四ポイント下回った。
資本金階層別にみると、資本金十億円以上の階層は三・二%(前年同期三・一%)、資本金一億円以上十億円未満の階層は二・三%(同二・八%)、資本金一千万円以上一億円未満の階層は三・二%(同三・三%)となった。
二 投資の動向(第3図参照)
(1) 設備投資(第5表参照)
設備投資額は、十三兆二千九百五十四億円であり、増加率は二・五%(前期七・一%)と、五期連続の増加となった。
業種別にみると、製造業では、「食料品」「鉄鋼」などが減少したものの、「電気機械」「輸送用機械」などで増加したことから、製造業の設備投資額は四兆六千三百四十三億円で、増加率は二二・六%(同一〇・四%)の増加となった。
一方、非製造業では「卸・小売業」「不動産業」などが増加したものの、「サービス業」「運輸・通信業」などで減少したことから、非製造業の設備投資額は八兆六千六百十二億円で、増加率は△五・八%(同五・七%)となった。
設備投資額を資本金階層別にみると、資本金十億円以上の階層は八兆五千四百八十七億円、増加率は三・三%(同九・五%)、資本金一億円以上十億円未満の階層は一兆七千百七十億円、増加率は〇・三%(同一・四%)、資本金一千万円以上一億円未満の階層は三兆二百九十八億円で、増加率は一・五%(同五・一%)となった。
(2) 在庫投資(第6表参照)
在庫投資額(期末棚卸資産から期首棚卸資産を控除した額)は、△十二兆八千七百三十三億円(前年同期△十三兆七千九百二十五億円)、前年同期差九千百九十二億円となり六期連続前年差が増加となった。
在庫投資額を業種別にみると、製造業の投資額は△二兆七千八百十三億円(前年同期三兆二千七十四億円)、前年同期差四千二百六十一億円となり六期連続前年差が増加となった。
一方、非製造業の投資額は△十兆九百十九億円(前年同期△十兆五千八百五十一億円)、前年同期差四千九百三十二億円となり二期ぶりに増加となった。
在庫投資額を種類別にみると、製品・商品が△二兆四千八十五億円(前年同期△三兆六千四百十一億円)、仕掛品が△十兆三千二百四十億円(同△九兆五千五百九十七億円)、原材料・貯蔵品が△一千四百八億円(同△五千九百十七億円)となった。
また、在庫率は七・七%であり、前期(九・一%)を一・四ポイント下回り、前年同期(八・四%)を〇・七ポイント下回った。
在庫率は、売上高が増加するとともに在庫残高が減少した結果低下した。
三 資金事情(第7表参照)
受取手形・売掛金は二百三十二兆八千三百十一億円で、増加率は四・二%(前期三・八%)、支払手形・買掛金は百九十四兆四千九百十三億円で、増加率は五・六%(同五・八%)となった。借入金をみると、短期借入金は百九十七兆五千二百三億円で、増加率は△八・八%(同△九・二%)、長期借入金は二百七十兆七千八十九億円で、増加率は△二・〇%(同△五・一%)となった。
現金・預金は百三十五兆九百二十億円で、増加率は四・〇%(同△一・六%)、有価証券は十九兆八千六十六億円で、増加率は△四一・五%(同△三五・九%)となった。
また、手元流動性は一〇・八%であり、前期(一一・三%)を〇・五ポイント下回り、前年同期(一一・八%)を一・〇ポイント下回った。
四 自己資本比率(第8表参照)
自己資本比率は二五・九%で、前年同期(二四・〇%)を一・九ポイント上回った。
自己資本比率を資本金階層別にみると、資本金十億円以上の階層は三二・六%で、前年同期(三一・五%)を一・一ポイント上回り、資本金一億円以上十億円未満の階層は二〇・七%で、前年同期(一八・八%)を一・九ポイント上回り、また、資本金一千万円以上一億円未満の階層は一九・八%で、前年同期(一七・一%)を二・七ポイント上回った。
製造業
営業利益は四年ぶりの上昇
平成十二年度の一企業当たりの売上高は一千八十九万円で、前年度に比べ二・一%の低下、営業利益は三百七十五万円で、〇・五%の上昇となった。営業利益は四年ぶりの上昇となっている。
また、平成十二年度末現在の一企業当たりの資産は四百六万円で、前年度に比べ五・五%の低下、負債は百二十九万円で、一二・六%の上昇、長期借入金(固定負債)は三百十七万円で、三・〇%の上昇となった。
卸売・小売業,飲食店
売上高、営業利益は再び低下
平成十二年度の一企業当たりの売上高は一千七百三十七万円で、前年度に比べ七・〇%の低下、営業利益は三百三万円で、一二・六%の低下となった。
また、平成十二年度末現在の一企業当たりの資産は五百三十六万円で、前年度に比べ一三・八%の低下、負債は百八十三万円で、三・一%の上昇、長期借入金(固定負債)は二百九十万円で、六・二%の上昇となった。
サービス業
売上高は三年ぶり、営業利益は五年ぶりの上昇
平成十二年度の一企業当たりの売上高は六百九十五万円で、前年度に比べ三・一%の上昇、営業利益は三百三万円で、二・一%の上昇となった。売上高は三年ぶり、営業利益は五年ぶりの上昇となっている。
また、平成十二年度末現在の一企業当たりの資産は二百四十七万円で、前年度に比べ二五・二%の上昇、負債は四十四万円で、七・五%の上昇、長期借入金(固定負債)は二百三十四万円で、二二・七%の低下となった。
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