沖縄振興予算と主な施策
- 沖縄振興予算については、公共事業を中心とした関連事業の全体的把握や事業間の進度調整のため、一括計上がされています。また、補助率についても、他の都道府県と比べて高率となっています。
- 令和2年度沖縄振興予算については、沖縄が日本経済成長の牽引役となるよう、総額3,010億円を確保しました。
令和2年度沖縄振興予算
- 公共事業関係費等 1,420億円
- 沖縄の観光や日本とアジアを結ぶ物流の発展、県民の暮らしの向上を支える道路、港湾、空港や、農林水産業の振興のために必要な生産基盤などの社会資本を整備するとともに、学校施設の耐震化や災害に強い県土づくりなどを実施します。
また、令和元年10月に焼失した首里城について、首里城復元のための関係閣僚会議において策定された「首里城正殿等の復元に向けた工程表」に基づき、復元に向けた取組を実施します。
首里城復元に向けた取組
- 沖縄振興一括交付金 1,014億円
- 沖縄県が自主的な選択に基づいて事業を実施できる一括交付金は、平成24年度に創設されて以来、観光や産業の振興、離島振興や福祉など幅広い分野に活用されています。
沖縄振興一括交付金
- 沖縄科学技術大学院大学(OIST) 203億円
- 沖縄科学技術大学院大学(OIST)は、沖縄の振興及び自立的発展と世界の科学技術の発展に寄与することを目的として平成24年9月に開学した大学院大学です。新たな研究棟の建設や新規教員の採用など規模拡充に向けた取組を支援するとともに、OIST等を核としたイノベーション・エコシステム形成の推進を図ります。
沖縄科学技術大学院大学(OIST)について
- 沖縄健康医療拠点整備経費 89億円
- 平成27年3月末に返還された西普天間住宅地区跡地において、琉球大学医学部及び大学病院の移設を中心とする、国際性・離島の特性を踏まえた、沖縄健康医療拠点の整備を推進します。
- 北部振興事業(非公共) 35億円
- 県土の均衡ある発展を図るため、北部地域の連携促進と自立的発展の条件整備として、産業振興や定住条件の整備等を推進します。
- 沖縄離島活性化推進事業 15億円
- 厳しい自然的・社会的条件に置かれている沖縄の離島市町村の先導的な事業を支援します。
- 沖縄子供の貧困緊急対策事業 14億円
- 沖縄の将来を担う子供達が直面する貧困に関する深刻な状況に緊急に対応するため、沖縄の実情を踏まえた支援員の配置や居場所づくりを、集中的に実施します。
- 沖縄産業イノベーション創出事業 13億円
- 沖縄への企業誘致、国際物流拠点を活用した先進的なものづくり産業等の創出、生産性を向上させる産業人材の育成等を通じ、産業イノベーションの創出を図ります。
- 沖縄製糖業体制強化対策事業 12億円
- 沖縄の地域経済で重要な役割を担う製糖業の働き方改革を踏まえた新たな操業体制に対応するため、人材確保対策、沖縄県産黒糖の需要拡大・安定供給対策、市町村による季節工の宿舎整備等を支援し、製糖業の体制強化を推進します。
- 沖縄観光防災力強化支援事業 9.5億円
- 有数の観光地である沖縄において、大規模災害時に想定される観光避難民への市町村等の対応を支援します。
- 沖縄・地域安全パトロール隊 8.7億円
- 沖縄県民の安全・安心を確保するため、平成28年度から実施している青色パトカーを使用した防犯パトロールを引き続き実施します。
- 駐留軍用地跡地利用の推進 2.6億円
- 市町村の跡地利用の取組を支援するなど、駐留軍用地の跡地利用の推進を図ります。
- 沖縄の人材育成事業 1.8億円
- 沖縄における人材育成を推進するため、主として観光や情報通信分野の専門学校に進学した学生に経済的支援を行う沖縄独自の給付型奨学金や、ICTを活用した離島における高校教育の実施手法に関する実証実験等を行うとともに、新たに、高校中退者等を対象とした就学へ向けたキャリア形成の支援をモデル的に実施します。
- 沖縄酒類製造業の自立的経営促進事業 1.4億円
- 泡盛製造業の自立的経営を促進するため、モデル事業の実施により事業者が行う海外販路開拓等の取組を支援します。
- 交通環境創造事業 1.3億円
- 自動車利用の依存度が高い沖縄において、ビッグデータ等を活用した調査・分析等を基に、住民にも観光客にも利用しやすく、かつ魅力的な交通環境を創造し、深刻な交通渋滞を緩和するための取組等を推進します。
- 鉄軌道等導入課題詳細調査 1.0億円
- 鉄軌道等の導入に係る諸課題に関して詳細調査を行います。
- 沖縄小規模離島生活基盤整備推進事業 11億円
- 沖縄の小規模離島における海底送電ケーブル(一部、光ファイバー通信線を含む。)の整備及び超高速ブロードバンド環境の整備を行う電気事業者及び自治体の事業を支援します。
- 沖縄テレワーク推進事業 3.4億円
- 県外企業の沖縄進出や、県内企業等の働き方改革・企業価値向上に資するため、既存施設の改修によるテレワーク施設の整備やその活用を支援します。
- 沖縄振興特定事業推進費 55億円
- 一括交付金(ソフト交付金)を補完し、特に沖縄の自立的発展に資する事業であって、機動性をもって迅速・柔軟に対応すべき市町村等の事業を推進します。
参考
- 経済財政運営と改革の基本方針(いわゆる「骨太方針」)(令和2年7月)
- 沖縄が日本の経済成長の牽引役となるよう、観光の再生、層の厚い各種産業の振興、基地跡地の利用を含め、国家戦略として沖縄振興策を総合的・積極的に推進する。現行沖縄振興特別措置法の期限を踏まえ、沖縄振興策全般について多角的な検証を進める。
- 安倍内閣総理大臣施政方針演説
- 第201回国会(令和2年1月)
首里城の一日も早い復元に向け、全力を尽くします。3月には、那覇空港第2滑走路の供用を開始します。発着枠を10万回以上拡大することにより、アジアのゲートウェイとして、沖縄の振興に取り組んでまいります。 - 第198回国会(平成31年1月)
来年3月の供用開始に向け、那覇空港第二滑走路の建設を進めます。発着枠を大幅に拡大することで、アジアと日本とをつなぐハブ機能を強化してまいります。 - 第196回国会(平成30年1月)
沖縄への観光客は、昨年9月までで、ハワイを上回りました。4年前、年間僅か3隻だった宮古島を訪れるクルーズ船は、昨年は40倍以上の130隻となりました。クルーズ船専用ターミナルの2020年供用開始に向けて、岸壁の整備を本格化いたします。アジアのハブを目指し沖縄の振興に引き続き取り組んでまいります。 - 第193回国会(平成29年1月)
沖縄はアジアとの架け橋。我が国の観光や物流のゲートウェイです。新石垣空港では、昨年、香港からの定期便の運航が始まり、外国人観光客の増加に沸いています。機材の大型化に対応するための施設整備を支援します。 - 第190回国会(平成28年1月)
アジアとのハブである沖縄の成長の可能性を開花させるため、今年度を上回る予算を確保してまいります。 - 第189回国会(平成27年2月)
アジアとのハブである沖縄では、那覇空港第二滑走路の建設を進めます。2021年度まで毎年3,000億円台の予算を確保するとした沖縄との約束を重んじ、その実施に最大限努めてまいります。