新型コロナウイルス感染症対策本部(第38回)
令和2年6月18日、安倍総理は、総理大臣官邸で第38回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。
会議では、新型コロナウイルス感染症への対応について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「5月25日に緊急事態措置を解除してから、3週間余りが経過いたしました。この間、新たな感染は一部の自治体にとどまっており、東京都では新規陽性者数が増えていますが、これは、二次感染防止の観点から、これまで集団感染が確認された夜の街で積極的なPCR検査を行った結果であり、しっかりと対応できている状況です。このため、先般改定した基本的対処方針にのっとり、明日、社会経済活動のレベルをもう一段引き上げます。
具体的には、都道府県をまたぐ移動については、一部の首都圏や北海道との間も含めて、制限がなくなります。一定の人数や収容率の下で、コンサート等のイベントを開催していただけます。また、接待を伴う飲食業等、これまで休業をお願いしてきた一定の業種についても、ガイドラインを守っていただくことを前提に、休業要請を撤廃いたします。
他方、新しい生活様式を定着させ、3密回避を始めとした感染防止策を徹底していただくことには変わりありません。国民の皆様におかれましては、引き続きの御協力をよろしくお願いします。
加えて、明日からは、接触確認アプリを導入し、クラスター対策をもう一段強化してまいります。アプリを持っている人同士が一定時間以上、近距離にいると、その情報が記録され、陽性者が発覚した場合、自動的に通知が送られます。個人情報を全く取得しない、安心して使えるアプリですので、是非、多くの皆様に御活用していただきたいと思います。
また、国外からの新型コロナウイルスの流入防止に万全を期すべく、引き続き水際対策を徹底していきますが、同時に、経済を回復軌道に乗せていく上では、国際的な人の往来を部分的・段階的に再開していくことも必要です。
このため、まずは、入国拒否対象国・地域の中でも、感染状況が落ち着いているベトナム、タイ、豪州、ニュージーランドとの間で、現行の水際措置を維持しつつ、入国前のPCR検査証明や、アプリによる位置情報の保存、事前の活動計画書の提出等の追加的な防疫措置を講じることを条件に、例外的に人の往来を可能とする仕組みを試行するため、協議・調整を進めることといたしました。その上で、我が国内外の感染状況等を総合的に勘案し、例外的な人の往来の対象となる国・地域を順次拡大し、合意に至った国・地域から同様の措置を講じてまいります。
追加的な防疫措置を講じていく上で、我が国の検査能力・体制の拡充は必要不可欠です。厚生労働省を始めとした関係省庁が連携して、唾液PCR検査等の代替的な検査方法の導入や、海外渡航者のための新たなPCRセンターの設置等を進めてください。
コロナ時代の新たな日常に向かって、一歩一歩、私たちは、確実に前進しています。各位にあっては、感染予防と両立しながら社会経済活動を回復させていく取組に、地方自治体と連携しながら、引き続き、全力で当たってください。」