APEC首脳会議出席等 -2日目-
平成29年11月11日(現地時間)、APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議出席等のためベトナム社会主義共和国のダナンを訪問している安倍総理は、APEC首脳会議に出席し、首脳集合写真の撮影に臨みました。
その後、中華人民共和国の習近平国家主席と会談を行い、長崎県御朱印船展示の視察等に続き、ベトナム社会主義共和国のグエン・スアン・フック首相との夕食会に出席しました。
習近平国家主席との会談を行った後、総理は次のように述べました。
「習近平主席と首脳会談を行いました。今回の会談は大変友好的な雰囲気の中で、そしてかつ、くつろいだ雰囲気の中で、率直な、胸襟を開いた意見交換を、北朝鮮の問題を含め国際的な課題、あるいは2国間関係について行うことができたと思います。そして会談の締めくくりに習主席からは、今回の会談は日中関係の新たなスタートとなる会談であるのだという発言がありましたが、私も全く同感でありました。
まず、北朝鮮の問題についても議論を行いましたが、北朝鮮情勢が重要な局面を迎える中、中国の果たすべき役割は非常に大きいわけでありますが、日中の連携を深めていくことで一致できました。これは大変有意義だったと思います。そしてまた両国の連携は、地域の平和と安定のために極めて重要であります。東シナ海の海空連絡メカニズムはかなりの前進を見ていますが、早期の運用開始に向け協議を加速していくことで一致しました。同時に、日中両国民の交流の更なる促進などあらゆるレベルで協力を強化していくことでも一致いたしました。特に経済面では、2国間の貿易投資促進に加えて、第三国において日中が協力してビジネスを展開していくことを私から提案したわけでありますが、認識を一致できたと思います。そして、できるだけ早く日中韓サミットを開催することでも一致いたしました。李克強総理を日本にお迎えしたいと思います。その後、来年の日中平和友好条約締結40周年という大きな節目にあたり、私が適切な時期に訪中し、習主席にもできるだけ早期に日本を訪問していただくことを提案いたしました。習主席からは、私の訪中やそしてハイレベルの往来を重視するとの積極的な発言、返事をいただきました。こうしたハイレベルな往来を通じて、日中関係を新たな段階へと押し上げていきたいと思います。この後マニラでも李克強総理と首脳会談を行う予定であります。
地域と世界の平和と安定そして繁栄に大きな責任を持つ日中両国が、今後も様々な機会を捉えて対話を重ねていきたいと思います。戦略的互恵関係の大きな原則の下、大局的な観点から日中両国の関係改善を力強く進め、国際社会の期待に応えていきたいと感じています。」